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LEVEL5 SOFT SHELLのCARDIGANとVESTからにしよう。

まずはLEVEL5に軽く触れておく。
ご存知、アメリカ軍のLAYERINGSYSTEM、第二世代まではゴアテックスのハードシェルのアウターのみであったが、2007年登場の第三世代では撥水加工ソフトシェルがLEVEL5として登場した。

この、レベル5の基準を元にSUNNYSPORTSが作成したLEVEL5 SOFT SHELL生地は表地にカチオン糸を使用。

優れた染色堅牢度と軽量性と柔軟性を持たせ、さらに裏側に『ポリウレタンフィルム』をラミネートする事で、表面のソフトな風合いはそのままに耐久撥水、防風性、保湿性を兼ね備えた実に機能的な生地に仕上がっている。

そして、化繊通には中綿といえばのシンサレート。
米国3M社が『よりスリムでより軽く、より暖かく』ということをめざして開発した高機能中綿素材である。

ダウンとほぼ同等の太さ直径2ミクロンのマイクロファイバーが複雑に絡み合い、熱を閉じ込めるための「デッドエア」と呼ばれる、動かない空気の層を作り出している。

デッドエアの熱伝導率は木材の6分の1ともいわれ、その仕組みこそがまさに冷気を伝えず暖かく保つというシンサレート最大の特徴を生み出しているのだ。

吸水性が1％以下と湿気に強く保温性を失いにくいうえ、濡れてもすぐ乾き、通常のポリエステル中綿の約30％軽量。さらにはアレルギーも起こりにくく体にやさしい。

裏地には東レが開発したソーラーセンサーの生地だ。繊維の中に炭素系粒子を練りこみ、太陽光を熱変換し高い保温力を保つ、さらには制電糸をも編み込み、発生した静電気を空気中に放電する。

表地・中綿・裏地との渾身の組み合わせに生まれたSUNNYSPORTS LEVEL5 SOFT SHELL、こう見ると改めてとても良い素材だと感じるのではないだろうか。

形にも触れておきたいと思う。
カーディガン・ベストに共通のディテールからいこう。

フロントにはあえてハギを入れてシームポケットを作成。中のものが落ちにくく、ハンドウォーマーとしても使いやすい位置にポケットを持ってきている。

後ろ身頃をラウンドさせ、かつ前身頃よりも長く設定。こうすることでフロントはスッキリと、自転車等の前傾姿勢でも背中がむき出しになりにくい。

浅めのVネックはTシャツでも、シャツでもハイネックニットでもバランスを取りやすい。中々に気が利いている。

また、軽さを損なわないためのプラスチックのスナップや、肌あたりの柔らかいストレッチバインダーテープを 使用しているのもさりげない心遣いだろう。

そして、カーディガンはラグランスリーブでレイヤー使用の際の干渉を抑え、ベストのアームホールも狭めだがストレッチテープでインナーとのバランスを妨げないよう配慮されている。

レイヤリングシステムを参考にしているだけあって、1枚でも充分に存在感があるが、手持ちのアイテムとの重ね着でもその実力を存分に発揮してくれることだろう。

さらに実はパンツも存在している。

ミリタリーのキルティングライナーパンツを元ネタにイージーパンツ仕様に仕上げたこの一本は、撥水加工も相まって、釣りなんかにも出かけてみたい気持ちになるのではないだろうか。

さり気に発色の良いウエストのドローコードも気分を上げてくれるポイントだ。

気分が乗ればセットアップでコーディネートして寒空の下、風を切って歩くのも乙なものだろう。