ロコイズム

現代社会を戦う者たちに送る

ROCOCO前身の時代、ヴィンテージクロージングに囲まれ各国のミリタリーアイテムが見せる機能美、質実剛健な素材が織りなす経年変化に魅せられてきた。

それらが教えてくれた『よきもの』に対する基準・想いはJAPAN BLUE JEANSとの出会いを経て新たな世界観・解釈を得て、次代へと送る作戦を開始する。

その作戦名は【CODE:SILVER】
ただ、ヴィンテージデザインを模倣するのではない、ただ過去の生地を再現するのではない。
そこには明確な意思が存在する。『今』を表現するのだと!


Ripstop Garment Dyed
Relax Pants

先ず一つ目に『ガーメントダイリップストップイージーパンツ』を紹介しよう。その名の通りだが、リップストップ生地を使用したイージーパンツを製品染めした。

とはいえ、そこはJAPAN BLUE JEANSとの共作だ。
イージーに作っているわけではない。
脇も大股も股ぐりも巻き縫いにするというタフな生地をタフに仕上げる男前さが光る。

また、硫化染料で染め上げた絶妙なオリーブがヴィンテージの記憶をまさぐる。
実は硫化染めのオリーブ色はかなり色ブレしやすく、生産のたびに若干色味のトーンが変わるのだ。

だが、それがいい。
その時の気候・気温、職人さんのほんの少しの匙加減で刹那的に生まれる微妙な色の変化が人の手で作られているのだということを改めて感じさせてくれる。

そして使うほどに程よく色が抜け、独特の風合いへと昇華していく。
個性と個性が出会って育っていくのだ。
、、、実に素晴らしい!


4.5oz Denim Bleach
Military Coat

次のアイテムは元来、重厚でがっちり身を覆うヤツなはずなのに、「なんてかろやか〜♪なんてかろやか〜♪」とあのCMソングをもじって歌いだしたくなる、そう『4.5ozデニム ブリーチ加工 ミリタリーコート』だ。

チェコ軍のM-60フィールドコートのレインドロップカモをじっーとみつめていると、相反する景色が目に浮かんできた。

ジャパンブルー本社に向かうため、児島駅に降り立ち、磯の香りを感じながら海の方に歩いていく最中、ふと見上げた瀬戸内ならではの晴れた空の突き抜けた青さを表現したくなったのだ。

4.5ozの非常に軽いデニム素材をベースに理想の色になるまでハードにブリーチをかけ続けた。
縫製糸も綿糸を使用し、一緒にブリーチがかかっているから生地と共に色抜けし、長年連れ添った老夫婦の如く、しっかりと馴染む。

ミリタリーアイテムからオマージュされた剛健なディティールとは裏腹な軽やかな着用感がこの上ない心地よさを醸し出すのだ。


Short Army Shirt

もう一つが、『ショート アーミーシャツ』である。
あのマリリンが着用したことでも知られるOG–108の初期型をデザインソースに、冬以外にも着られるフィールドシャツを作りたいと考え、アウターにインナーにとシーズンレスで着られる生地を探しに探してみた。

そうして見つけたのが、ジンバブエコットンを使用した硫化染めのコットンサテン生地だ。

通常よりも打ち込み本数を減らして設計した触りがよく、ピーチタッチの滑らかな生地は、洗いを施した段階でクタっとした絶妙な表情、柔らかなドレープ、心地よい着用感をを生み出している。

元ネタは【ブランケット・シャツ】と呼ばれていたようだが、こちらは【シーツ・シャツ】とでも表現しようか。

今回紹介したアイテムを含め、育てる楽しみがあるのはCODE:SILVER共通の特徴の一つでもある。

今後も現代社会の荒波を乗り越えて次代へと繋げていけるようなタフで遊び心のあるアイテムを纏った作戦を展開していくこととしよう。