ロコイズム

冷やしTシャツはじめました

北緯34°東経135°に住まう我々にとって暑い夏から逃げることは難しい。
しかしファッションフリークの男たちならば、その暑ささえもアイテム選びの糧にしてしまうことだろう。

日差しが眩しくなるころ、音も立てずいつの間にか現れるあの看板かのように、この素材がクローゼットの中で主張してくる。
そう『TM ICE』だ。


TEXTILE

ご存知ない方には今一度説明しよう。
『TM ICE』とは、360°全方位ストレッチ性を備え、UVカット機能が降り注ぐ紫外線からボディを守る。

さらに特筆すべきは冷感度を示すq-max値が一般的な接触冷感素材倍の数値を叩き出す、スーパークールなやつなのだ。
そのクールな生地で仕立てたアイテムには『アイス』の冠を付けて提供している。

SEWING

だが、この生地非常に縫いにくい。
スルスルと滑り、ミシンの押さえが利きにくくステッチが蛇行してどうしようもない。
しかもよく伸びるからか、カーブで縫い縮みが多発。

襟をスパンフライスにしたり、ミシンを変えたり、何度も何度も試行錯誤を繰り返し、やっとこさ仕上がったときには、「I did it!」と叫んだもんだ。
協力してくれた工場さんにも表彰状を送りたい気分だった。

DETAIL

生地のことばかり語っているが、実はディティールにもこだわっている。
アイスTを纏ったことだし、ここからは冷静沈着に話そう。

脇線のシームを前に振っている。これは重ね着等々の時に縫い目が干渉し合わないようにという点と視覚効果でスッキリ見える。そしてシームポケットの使い勝手が良くなることだ。
シームポケットはデザインを邪魔しない便利なディティールだが、真横にあるとどうしても手を入れにくい。
前に振ってやることでスムーズに手を入れることができ、安心感のあるポジションに納まるのだ。

裾のドローコードはリフレクト仕様だ。闇夜に紛れても隠し切れない光を反射するだろう。
ぎゅっと絞ればただのTシャツでは出せないシルエットの変化がこの紐ひとつで実現する。

キャッシュレスの時代にはICカードがジャスト収まる胸ポケットが活躍する。
手には何も持たずともしっかりと装備は整えて飛び立つのが男の嗜みだ。

長々と語ってしまったが、なんだかんだ言って、ボディをいくら冷やそうとも、熱いハートは隠し切れないものである。

このTシャツを着たらきっと、灼熱の太陽に向かってこう叫ばずにはいられないだろう。
『もっともっと熱くなれ』と。
(大黒摩季のあのメロディーが頭の中で鳴り響いている。)

NEW MODEL

この夏、『アイスシリーズ』に加わった仲間を紹介しよう。
"アイス×ドライポロ"と"アイス×ドライシャツ"だ。

これらは本当の意味でのクールビズを体現してくれる良きパートナーだ。
しっかりタックインスタイルにも対応でき、アクティブに動くカラダにも負担なくついてくる。
こちらもぜひ試していただきたい。